目で盗むはもう古い!職人のデータを活用した製造業の人材育成

こんにちは!エクスマートの山田です。

少子高齢化による労働力の減少が言われはじめて久しいですが、実際にその影響が出始めている業界もあります。

企業によっては労働力不足の問題をITの活用を通じて克服しようとする取り組みも多く見られます。

今回はその中でも製造業にスポットをあて、「データ活用による人材不足の克服」についてご紹介します。


目次

1. 製造業における人材不足の問題
2. データ活用による人材不足の克服
①生産性の高い人材と何か定義しましょう!
②人材育成に必要なデータを収集しましょう!
③収集したデータを活用して人材育成をしましょう!


1. 製造業における人材不足の問題

製造業では約20年間で全体の就業者数が約157万人減少しており、その多くを若年就業者(34歳以下)が占めています(若年就業者数は約20年間で約121万人も減少しています)。一方で高齢就業者(65歳)の数は約20年間で33万人にも増加しています。

また、製造業の人材育成の視点で見ると、「指導する人材が不足している」という課題を抱えている事業所が6割を超えています。

参照:経済産業省『2022年版 ものづくり白書 概要』

このことから、製造業で働く人が減少傾向にあるため、一人ひとりが生産性の高い仕事が求められているのに対して、生産性を向上させようにも指導する人材が不足している企業が多くいることが分かります。

人だけでは限界がある中でどのように生産性の高い人材(製造業で言えば職人ですね)を育成していけばよいか、次の内容でご紹介します!


2. データ活用による人材不足の克服

ここでは製造業の生産活動から集めることができるデータを通じて、生産性の高い人材を育成する方法についてご紹介します。


①生産性の高い人材と何か定義しましょう!

まずは自社でどのような人材を育成したいかというゴールを明確にしましょう。実際に生産に携わっている人の中から、生産性の高い職人さんをピックアップして、その人を分析するのがよいでしょう。


②人材育成に必要なデータを収集しましょう!

育成のゴールとなる職人さんのピックアップができたら、その職人さんの技術について
・作業手順
・作業時間
・成果物の品質
などを観測・数値化することで、人材育成を行う上での指標としましょう。

また、逆に未熟な労働者の生産における無駄やムラを定量的に分析することも、人材育成に必要なデータ収集の1つとなります。

データ収集にあたっては、正確な観測・データとしての数値化ができるよう、監視カメラといった設備や、データ集計・分析に必要なデジタル技術の導入も重要です。


③収集したデータを活用して人材育成をしましょう!

必要なデータがそろったら、いよいよ人材育成です。収集したデータをもとに身につけるべきスキルと、そのためのマニュアルを明確化して育成に取り組みましょう。

適切な育成ができるよう、必要に応じてデータの取り直しや育成方法の見直しもするようにしましょう。

この方法ではデータ収集など、手間やコストがかかる部分もありますが、いわゆる職人技を効率良く身につけられる、育成する側に製造における高度な技術がなくても指導できるといったメリットがあります。


いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した内容をもとに、データ活用による人材育成について検討してみてはいかがでしょうか。

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このブログでは皆さんにITに関して知ってもらうため、様々なITに関するトピックを紹介しています。今後もいろいろな記事をあげていきますので、ぜひご覧ください!

山田凌大
山田凌大

IT企業で営業として働いて4年目になります。私も元々はITとは関係のない業界で働いていたので、IT課題や人材育成でお困りの皆さんの目線で、分かりやすく役に立つ情報発信をしていきたいと思います!

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